「最近、食費が思った以上にかさんでしまう…」そんな悩みはありませんか。電気代やスマホ代の見直しと同じく、食費も家計の大きな負担になる項目です。特に物価上昇が続く現在、何となく買い物をしていると、以前のように食費が収まらないという声が増えています。
この記事では、食費が高くなる原因を“生活のクセ”という視点から整理し、今日からできる改善策を11個のステップにまとめました。70代の生活者としての経験も交えながら、ムリなく続けられる仕組みづくりをていねいに解説します。
食費が高くなる主な理由
食費が高くなる背景には、物価の高騰だけでなく「買い方」や「使い方」のクセが潜んでいます。この章では、家庭でよく見られるパターンを整理しておきましょう。
物価上昇による影響
食料品全体の価格は年々上昇しています。調味料・パン・肉類・野菜など、ほとんどの品目が平均5〜15%ほど値上がりしており、同じ量を買うだけでも支出が増える環境になっています。
特売やポイントに振り回される
「安いから買おう」と特売品を余計に買ってしまうと、結果的に総額が増えることがあります。また、ポイント還元が高い日を狙って買い込みすぎる家庭も多く、ムダな食材が増える原因になります。
使いきれず廃棄してしまう
冷蔵庫にある食材を把握できていないと、同じものを重複して買ったり、賞味期限切れで捨ててしまうことが増えます。食材ロスによる無駄は年間数万円にのぼる家庭も珍しくありません。
外食・中食(お惣菜)が増えている
忙しさから外食やお惣菜に頼る頻度が増えると、食費は一気にふくらみます。1回あたりの単価が高いため、週に数回利用するだけで1万円以上増えることもあります。
買い物回数が多すぎる
毎日のようにスーパーへ行くと、必要以外のものをつい買ってしまいがちです。「少しだけ買うつもり」が積み重なることで、月間では大きな支出につながります。
ブランドや嗜好品に偏りがある
調味料・パン・ヨーグルトなど、ブランドにこだわりすぎると単価が高くなります。また、お菓子やジュースの購入頻度が高いと、知らぬ間に食費が膨らむ原因になります。
今日からできる食費改善の11ステップ
ここからは、無理なく続けられる食費改善のステップを紹介します。大切なのは「がんばりすぎない」「仕組みを作る」ことです。固定費の見直しと同じように、継続できる工夫が家計を大きく変えます。
① 買い物は週2回に固定する
買い物の回数を減らすだけで、ムダ買いが大幅に減ります。「月・金」や「火・土」など、家庭の生活リズムに合わせて2回に固定しましょう。
② 1週間の献立の“ざっくり”計画を立てる
細かい献立を作る必要はありません。「肉料理の日」「魚の日」「丼の日」など、ざっくりで十分です。ベースの計画があると、買うべき食材が自然と絞られます。
③ 使いきれる量だけを買う
特売で大量に買っても、使いきれなければ逆に損をします。「3日以内に使うぶんだけ」というルールをつくると、食品ロスが大幅に減ります。
④ 価格が安定している“定番食材”を中心にする
もやし・キャベツ・卵・豆腐・鶏むね肉など、価格変動が小さい食材を軸にすると、物価上昇の影響を受けにくくなります。
⑤ まとめ買いではなく“使い切り買い”に切り替える
まとめ買いは一見お得に見えますが、家庭の人数や消費ペースによっては食材ロスの原因になります。家族の人数が少ない場合は特に注意が必要です。
⑥ スーパーの“まわり方”を決める
スーパーでは「入口 → 野菜 → 肉・魚 → 調味料 → レジ」という動線で回ると、余計な棚を見ずに済みます。寄り道が減ることで、ムダ買いが自然と減ります。
⑦ 冷蔵庫の“定位置”ルールを作る
冷蔵庫の中に定位置を作ると、買いすぎ・重複買いが減ります。とくに野菜室は把握しづらい場所なので、立てて収納するなど見やすく整理しておきましょう。
⑧ 外食・惣菜は“週1ルール”を作る
外食を禁止する必要はありません。「週に1度だけ」と決めるだけで、食費は大幅に改善します。メリハリをつけることが継続のコツです。
⑨ 安いスーパーを“1つだけ”決める
複数のスーパーを回ると時間もお金もムダになります。肉が安い店・野菜が安い店など、得意ジャンルを把握して1つに絞ると管理がラクになります。
⑩ 月初に“食費の上限”を決めておく
たとえば月3万円と決め、1週目は7,500円以内…というように週予算に換算して管理すると失敗しにくくなります。
⑪ 固定費も合わせて見直すと、食費の負担が軽くなる
電気代・スマホ代・保険など、毎月決まって支払う固定費を見直すと、食費が多少変動しても家計に余裕が生まれます。固定費ファーストで考えると、食費も“無理しない節約”でうまくいきます。
まとめ|ムリをしない仕組みづくりが、食費見直しのいちばんの近道
食費が高くなる背景には、物価だけでなく生活の小さな習慣が影響しています。今日紹介した11ステップは、どれもムリなく続けられるものばかりです。「完璧を目指さず、できるところから少しずつ」が改善の一番のコツです。
固定費の見直しと同じように、続けられる仕組みをつくれば、家計は確実に軽くなります。明日からの買い物が、きっと変わっていくはずです。


コメント